著者は2024年の春季試験にて、ITストラテジスト試験に合格しました。
このサイトでは、試験説明とおすすめの参考書、勉強法を簡潔にまとめていきます。
実務経験が浅い方でも、ITを利用した施策を正しく論述することができれば、十分に合格点は取れると考えています。
著者:旧帝大で情報系を専攻 / SE3年目 / 取得資格は基本情報、応用情報、ITストラテジスト、AWS SAA、DVAなど
ITストラテジスト試験とは
ITストラテジスト試験とは、IPAが実施している情報処理技術者試験(国家試験)の1つです。
IT戦略を策定する経営者やITコンサルタント、それを目指す方々に最適な試験となっています。
難易度はレベル4と位置付けられ、IPAの情報処理技術者試験の中でも最難関の試験です。
レベル | 試験名 |
---|---|
レベル4 (高度試験) | ITストラテジスト試験 プロジェクトマネージャー試験 システム監査技術者試験 システムアーキテクト試験 ネットワークスペシャリスト試験 データベーススペシャリスト試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ITサービスマネージャー試験 情報処理安全確保支援士試験 |
レベル3 | 応用情報技術者試験 |
レベル2 | 基本情報技術者試験 情報セキュリティマネジメント試験 |
レベル1 | ITパスポート試験 |
難関ではありますが受験資格の制限はなく、誰でも受験することができます。
IT業界の経験が浅い方でも、学生の方でも受験は可能となっています。
ITストラテジスト試験に合格するメリット
- 経歴書やプロフィール等に記載することで、経営やIT戦略への知識と高い意欲を示せる。
- 社内での昇進や昇給の際にも、高く評価されやすい。
- JISTA(日本ITストラテジスト協会)に正会員として入会できる。
- 会社によっては、資格手当が支給されることもある。
このように、取得するメリットは沢山あります。
社内外で高く評価されることは、仕事の幅を広げることにも繋がります。
JISTAに入会すれば、そこで得られる人脈もあるでしょう。
試験時間・内容
試験時間と内容は、以下のようになっています。
試験区分 | 時間 | 形式 問題数 |
---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30 ~ 10:20 (50分) | 四肢択一 30問 |
午前Ⅱ | 10:50 ~ 11:30 (40分) | 四肢択一 25問 |
午後Ⅰ | 12:30 ~ 14:00 (90分) | 記述式 3問のうち2問に解答 |
午後Ⅱ | 14:30 ~ 16:30 (120分) | 論述式 2問のうち1問に解答 |
午前Ⅰ試験については、以下いずれかの条件をクリアすれば2年間は免除となります。
①応用情報技術者試験に合格する。
②高度試験または情報処理安全確保支援士試験に合格する。
③高度試験または情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で、基準点以上の点数を取る。
おすすめの参考書と学習法
午前Ⅰ試験
午前Ⅰ試験は知識勝負の試験であり、過去問演習が非常に大事です。
応用情報技術者試験向けの対策も活きてきますので、過去問と解説が掲載されているサイトで演習を行なっておけば問題ないでしょう。
可能であれば、事前に免除を狙っておきたいところです。
午前Ⅱ試験
午後Ⅱからの試験には、こちらの参考書がおすすめです。
私がこの参考書を選んだ理由は以下の3点です。
- 試験対策として様々なサイトを調べた際に、複数のサイトでおすすめされていたこと。
- 論文の書き方を初心者向けに、丁寧に解説してある参考書だったこと。
- 大手出版のため、信頼できそうだと感じたこと。
1点だけ注意事項として、この参考書で午前Ⅰ試験の対策はできません。午前Ⅰ試験は免除の方向けです。
この参考書には、練習問題がしっかりと掲載されています。
午後Ⅱ試験については、この練習問題をしっかり解けるようにしておけば対策は◎です。
午後Ⅰ試験
午後1試験は知識よりも読解力が大事です。
上の参考書は、正答にたどり着くための道筋をしっかりと説明してくれています。
他の参考書を使用した場合でも、感覚ではなく論理的に回答を見つけられるようになれば、合格点は取れるようになるでしょう。
午後Ⅱ試験
論文を書く手順が1から丁寧に説明されており、誰でも取り組みやすい内容となっています。
論文の例も多く掲載されているため、非常に参考になります。
原稿用紙はAmazonでも安く購入できるので、手で書いて練習することをおすすめします。
用紙の大きさ、マス目の大きさは実際の試験とほぼ同じものです。
各試験ごとの対策法は以上です。
学習時間ですが、私が費やした時間は合計80時間ほどです。
午前2に30時間、午後1は10時間、午後2は40時間くらいです。
準備期間は約3ヶ月間でした。
最後に
SEは実務経験や技術が大事ですが、評価や転職時の客観的な指標として、資格試験も非常に大事だと私は考えています。
ただ、資格を取得する目的は人それぞれです。ITコンサルへの転職を見据えての取得であっても良いし、名刺に記載することが目的であったり、資格手当を考えての取得であっても良いと思っています。
このサイトが皆さんが試験を受ける際に、少しでも役に立つことを願っています。
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